3年間共に暮らした恋人・長谷川からプロポーズされた次の日、市子は突然姿を消す。
失踪届を出した長谷川だが、警察の後藤から川辺市子という女性は存在しないと告げられる。
困惑した長谷川は、後藤とともに市子の幼馴染や高校の同級生、友人から市子に関する証言を集める。
彼女に関わった人物たちを通じて、徐々に彼女の人生と秘密が明らかになっていく。
今でこそ300日問題は割と問題視されていて、今年から若干法律も変わったらしいけど、再婚しない女性にとってはまるで意味が無く、まだまだ問題も多い悪法。
そんな社会問題を、サスペンスとしてストーリーに盛り込んだ試みは成功しているように思えた。
ただ、肝心の中盤から後半以降の展開が冗長に感じられてしまったのが残念。
また、市子として生きることを選択した人間が、ラストの自分本位な殺人を行うに至るか?という点も説得力が無く、腑に落ちなかった。