このレビューはネタバレを含みます
なつみの「幸せな時期もあった」の台詞がすごく印象的。ここで一気に親近感がわいて感情移入できちゃうのつらい。みてる自分には、想像ができない人生、だったのに2割くらいは想像できちゃうようになる。
市子、小泉、なつみ、全員があの時に戻りたいという感情をもっていることがわかるけど、絶対に戻れない。
幸せな時期を一度でも体験しているから、終始不幸せな境遇であるよりも、天と地獄のギャップを感じてしまうという点も加わって苦しい。
この終盤で幸せだった過去をみせる、のはもちろんその感情も狙った脚本だと思うけどすごい。
小泉はいなくなるのでせめてもの救いだけど、無戸籍、ネグレクト、貧困、離婚問題諸々もりもりの重いやつだった。