ベルベー

次元大介のベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

次元大介(2023年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ゼロ年代にありそうだけど、当時の邦画の雰囲気考えたらあの頃やってたら絶対もっとつまらない。数多の残念実写化の一つと化していただろう、でも今は割と実写化のクオリティ上がってるよね、と再認識できる内容だった。結局ツッコミどころはあるんだけれども。

クサすぎる雰囲気と会話の応酬がちょっと恥ずかしかったりするのだが、若干で済むくらいには絵が落ち着いている。北村龍平こんなにシックな演出できる人だっけと思ったら、監督橋本一だった。てっきり「ルパン三世」から続投してるのかと思ったら。この起用が功を奏し、2次元的なハードボイルドの雰囲気を上手く実写に落とし込んでいると思う。

ただ橋本一、雰囲気作りは上手いんだがよく見ると粗い絵を撮っちゃう人でもあるので…具体的に言うとアクションシーンがかなりへっぼこ。「劇場版シグナル」でも思ったけど、VFXを使うのもそんなに得意じゃないはず。

なのに本作、アクションシーンが多いんだ!だから雰囲気は出ているのに、中身がかなりダサく見えちゃうという…アクションもっと減らしても良かったんじゃないかな。それっぽく見えるキャストが揃っているから、そこまで動かなくても絵にはなるはず。

そうキャストが良かった。内容的には大量に文句言いたい実写版「ルパン三世」で一番ハマってた玉山鉄二の次元大介は相変わらずかっこいいし、中二設定過多気味真木よう子もオーラがある。あと、こっち系に出るイメージがあんまりない永瀬正敏と草笛光子が雰囲気作りに一役二役買っている。永瀬正敏の役は冷徹な刺客に徹した方が良かったと思うけど…恋人を想う苦労人設定が拾い切れてなくて中途半端だった。
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