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彼方のうたのsioriのレビュー・感想・評価

彼方のうた(2023年製作の映画)
3.5
朗らかだけど寂しげで、あたたかいのに嘘っぽくて、小川あん、はるさんの目は水面みたいに透き通っているのに空っぽのようにみえて(でもそういえば川の水面を見ているときって底知れない不安もわいてくる)、どうしてこんなに不穏、というか、死みたいな空気がずっとあるのかな、とおもいながらみていて、ああ、そっか喪失をみているからか、と終えた瞬間におもった。欠けたひとたちが集まって欠けたところを補いあうとか、そういうんでなく、それぞれのそこを取り出して眺める、みたいな映画だった。

劇中で流れる映画が『偶然と想像』のあるシーンだった。なんだか納得がいく。
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