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王国(あるいはその家について)のsioriのレビュー・感想・評価

4.0
2024.2.14 元町映画館

前回からちょうど5年経っている…
前みたときよりも理解できるようになっていた、うれしい
全体的な感想は前と変わらないが、風景や家のインサートがとんでもなく良い効果を生み出していたことに気づいた 特にエンドロール、ようやく出てきた「家」の中をじっとりと写すシーン すごすぎる、あれがあることによってフィクションとノンフィクションのあわいが浮き彫りになるというか。だんだん演じている人たちが、演じているのか、いないのか、よくわからなくなってきて、現実と物語はゆっくりと繋がっていって、やがてそれは輪郭を失って、、これは本当にあったことだっけ?私も王国の中に連れて行かれる やっぱりこわい映画で、ものすごくおもしろかった

・・・

2019.2.24 出町座

次世代映画ショーケース2019にて
トークショーで海老根さんも繰り返し仰っていたが「不穏」。物語としてもそうだし、映画のやり方としても。
観た直後は面白かったのかそうでないのかもよく分からなかったがなんかすごいもの観たな、とそんな感じだったが、トークショー、それから観た人たちと話したり聞いたりしているうちになんとなく自分のなかで噛み砕かれていく。まさに次世代の映画。なんでもありじゃん! 自分は撮らないのでそれほどの衝撃は受けなかったが、撮る人ならなおさらのことでしょう
中盤ちょっとだれるが(みんな集中力の切れるタイミングがおなじで面白かった)、最後の手紙のシーンから家を出ていくところ、あそこで終わりかとおもわせておいてもう一度執拗に繰り返されたひとつのリハシーンをみせ、カットがかかった瞬間の表情を映す。この流れが完璧だった
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