初めて観た時は「話がわからなすぎる」と困惑し、それでも好きなシーンだらけで観れば観るほど見所が沢山あって、笑えるところもあり、悲しいところもあり、ものすごく刺激を受ける作品。
とにもかくにも池谷仙克の美術のカッコ良さ、日本画の魅力を実感できる。
崩れ落ちていく陽炎座の美しさを思い出すだけでグッとくる…。
帰路で、楠田枝里子演じるイネの着物の丈の短さを品子他の女性と比べてちぐはぐで残念と指摘しているマダムがいて、「確かに短かったな」と思い返してみると気づいたけど、遥か遠くの異国にたった1人連れて来られて、無理矢理“日本人”という枠に嵌められた姿の表現としてものすごく正しくて細部にまで至る説得力に大興奮してしまった。
松田優作は松田優作過ぎるし、原田芳雄も原田芳雄過ぎるのも良い