ドスティ

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのドスティのレビュー・感想・評価

4.3
他者への思い遣りや人の心の温かさを尊ぶクリスマス映画の秀作。
日本での公開は6月だけど今の時期に観れて良かった。

ベトナム戦争が暗い影を落とす1970年の名門寄宿学校を舞台に、深く傷付き孤独な人々を郷愁を誘うタッチで描いた悲喜劇。

偏屈で皮肉屋の嫌われ者ポール・ジアマッティが最高だったけど、斜視の設定は無くてもいいかも。
世界は辛く複雑ながら古代文明や歴史を愛し、過去を学ぶことは自分への理解に繋がると諭すボストン美術館のシーンは出色。

ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ好きなだけに、素晴らしかったからアカデミー賞受賞は当然ながらも役柄がステレオタイプに感じて勿体ない。
人種差別や階級格差など不公平を一身に背負わされても尚子供への偏見を窘める姿が泣けてしまう。

繊細な演技でデビューしたドミニク・セッサはまさに新星の煌めきがある。
エルズベスことキャリー・プレストンも作品に華を添えていた。
ドスティ

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