いちじく

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのいちじくのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

生徒達にも学校の方針にも失望し一人意固地になっているアル中老教師、母が再婚したことで邪魔者扱いされ一人学校に残ることになってしまった成績の良い問題児、女手一つで苦労して育てた息子を戦争で失ったばかりの調理員の3人が休校中の学校で一冬を過ごして徐々に打ち解けていく。
問題児がボストンに行きたがったので社会科見学の名目で旅行するが途中で抜け出そうとしたので問い詰めたところ、入院中の父への面会を望んでいたので老教師も一緒に病院へ訪問。
しかしこれが問題児の母(+再婚相手)にバレてしまい学校に怒鳴り込んでくる。老教師は自分が唆したと問題児をかばったことで免職されてしまう。


期待が上がっていた分あまり刺さらず。
「薦めるべき道徳的な作品」という評価を受けた人間ドラマだと思ってしまい身構えて見てしまう。

問題児が父親に会いに行って何故退学になるの?学校の教育方針が問題だというのなら老教師が庇うことに意味はないと思えて物語の結びが強引に見えてしまった。
今までの老教師は生徒視点で物を考えられていなくて不適当な教え方をしていたと気付かされた物語だったと受け止めたけど、元生徒の校長を罵倒して教職を辞する最後で微妙な気持ちに。
優秀、愚劣を判別するのではなくて成長させることが仕事だと思うんだけど、愚劣と断じる校長に自分の教育の責任を感じていないのだろうか。


特別エモーショナルな演出が煩いという事が無くて、落ち着いたトーンで進むのでほっこり見易いが、2時間13分はやっぱり長い。
古臭い撮り方がとても自然。
様になったウインク◎
いちじく

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