抹茶マラカス

フローラとマックスの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

フローラとマックス(2023年製作の映画)
3.5
シング・ストリートのジョン・カーニー監督作。
劇中で言及される「アリー/スター誕生」というか「その源流のスタァ誕生からの流れを汲んでいる作家といえるだろう。
今回も音楽を通しての関係性や自己の再建がテーマであり、ある意味でそれは変わらない強固さであり、退屈さでもある。ダブリンの街角でを見ていないが、確実に1番人間的には責められるところを持つ人間がほんの少し良くなってるけど、でも根本的には大きく変わらなくても音楽は寄り添っている、というところは音楽に対する無謬性と取るか、ジョン・カーニーの優しさと取るべきなのか。
シング・ストリートだけ爆好きなのだが、それは間違いなく楽曲がハマったというのはある。何か一曲ハマれば良かったが。音楽には疎いったら無いのだが、ここまで音楽を扱うジョン・カーニー自身の音楽性という観点だとどう考えられるのだろうか。例えばラップトップミュージックへの理解は垣間見えたが、ヒップホップ的な文脈やAIによる音楽にパワーを見出せるのか、ジョン・カーニーの信じる音楽のレンジが興味深い