ベルベー

エクソシスト 信じる者のベルベーのレビュー・感想・評価

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
2.5
至って無難な出来栄えでつまらないわけではなく普通にホラー映画しているのだが、「エクソシスト」の正統な続編を謳っておいて無難とは、一番ダメなこと。よって世界中から批判されても仕方なし。

「ハロウィン」続編を成功させたデヴィッド・ゴードン・グリーンが監督だけど、職人監督を起用するという方針自体が無難すぎでダメでしょうブラムハウス。そもそも「エクソシスト」と「ハロウィン」じゃ全然違うじゃん。

というのもあるけどやっぱり無難がダメだと思うんだ。「エクソシスト」の凄いところって、フリードキンの今やったらアウトなものも含めたとんでもない恐怖演出にあるんじゃないのか。小綺麗なCG演出でそれっぽくやるのは一番「エクソシスト」の精神から遠いんじゃ…と思った個人的には。

原典をめちゃくちゃリスペクトするとか、賛否両論あってもオリジナリティ出すとかそういう気概を感じなかったんだよな。キングの原作とキューブリックの映画版を両方取り入れた「ドクター・スリープ」とか、どうしたって批判も生まれるやり方だけど私はそこに感銘を受けた。古典として永遠に語り継がれるレベルのIPに手を出すのだから、中途半端はやめて欲しかったな…エレン・バースティンやリンダ・ブレアの出方、ありがちな前作主人公の扱いそのものだったし。チューブラー・ベルズのメロディーが流れると流石にテンション上がったけど。ちょっとだけ。
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