ベルベー

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

エンドロール後の衝撃たるや。青山剛昌、何を思ってあの設定今まで隠してたの!?30年続く超ヒット作になってたから良かったものの、そうじゃなかったらいつ出すつもりだったんだよ。

本編はいつにもましてノイズ多めだった気もする。最早ええやろ…みたいな感じで、普通に死体がある現場への同行を黙認されているコナン。いやよくないわ!怠くても小学生が犯行現場に立ち入れる理由は作っといてや!完全部外者の紅葉にリアルタイムで捜査情報を見せちゃう平次&黙認する刑事。ガバナンス!あと、街中で銃をぶっ放すような治安が終わった武器商人一味が来るのにその場に少年探偵団を呼びつけるコナン。なんでや…阿笠博士と灰原までだよ許されるの…少年探偵団出すノルマが、外の人にあったとしても!

目釘穴だの俳句だの気球だのやたら複雑な割に五稜郭と箱根山に収束するお宝の在処とか…当てずっぽうでもいけねえか、これ?途中で箱根山だわって気づかねえかコナンも平次も。爆弾飛行機まで読めとは言わないけどさ、だから治安終わってる武器商人が関わってんだって避難させろ和葉を平次!蘭ねーちゃんも和葉もステゴロで武装した悪人を倒せると思うな!倒せるんだろうけど!

まあでも、平次がトム・クルーズを超え出したあたりから面白すぎてもうノイズなんて気にしなくていいか、むしろあるくらいが丁度いいかと感覚が麻痺してきた。ここ数年、安室とか赤井とか京極さんとか超人多すぎて、コナンも前より超人だし、平次大丈夫か…という心配は「から紅」の時よりあったんだけど杞憂でした。平次も超人になりゃ問題ない!…そりゃそうだ!飛行機の上でチャンバラかます平次にドン引き&爆笑。安室さんでもやらなかったぞそんなこと。回転するヘリの中で格闘はしてたけど。あと市街地でグレネード投下しまくる伊織はなんなの??

しかし序盤から読売テレビを爆破した「から紅の恋歌」やシンガポールを火の海にした「紺青の拳」の大倉崇裕なので、平次キッドが集結する最新作としては順当な気もしてくる。櫻井武晴とは違うぶっ飛び方してくるんだよなこの人。監督の永岡智佳も前回、リニアをひっくり返して五輪を台無しにするという快挙を達成しているし(色々違う)。順当だな。順当か?

沖田総司は存在は知ってたけどちゃんと観るのは初めて。結構出るな→あ、キッドの変装か、それにしても喋るな→いや、本人もめっちゃ出るな!?って感じ。遊佐浩二の京都弁、エセ京都弁、標準語全てを楽しめるのでファン死ぬのでは。てかキッドよりこっちの方が工藤に顔似てへん?笑「YAIBA」知ってたら最後のツダケンとかでもっと盛り上がれたんだろうか。

沖田もそうだけど、平次とキッドは当然両方大活躍。中森警部が撃たれた時に激昂するキッドに沼る人、多いんじゃないだろうか。あと平次、誰よりもラブコメしてるよね最近。「から紅」は7年前だから最近じゃない?やめろそういうこと言うの…。

あとアレっすね。オタクへの目配せがいつも以上に多い作品だった。自分はそこ含めて結構楽しんだけど。伊織は相変わらずめっちゃ黒執事だし、剣豪松岡禎丞いるし。土方だから当然兼定に言及するし、「ゴールデンカムイ」もめっちゃ意識してますやん。津田健次郎で新撰組は「薄桜鬼」だし。遊佐浩二もいるし。

男性キャラだけじゃなくて女性キャラも、皆いつも以上にチャーミングだった気がする。和葉のヒロイン力高いし、園子はちょっとしか出番ないけど結構な活躍だし、満を持して登場の青子、可愛いな!蘭ねーちゃんは…コメディエンヌとしてキャラ立ってた笑。正ヒロインなのに、なんでオークワフィナがやってそうなヒロインの面白友人ポジションが似合うんだ蘭ねーちゃん。紅葉はもう少し和葉のライバルとして活躍してほしかった気持ちもあるけど…伊織共々、高橋留美子時空に生きてませんか。あと高野麻里佳のキャラ、なんであんなにコケティッシュだったんだ…。

ゲスト声優枠の大泉洋は大泉洋にしかできない役回りだった。これだけの国民的漫画の根幹の設定を大きく揺るがす衝撃的なキャラだったとも言えるし、またしても何も知らないどころか出てすらいなかったとも言える。美味しいな、大泉洋。
ベルベー

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