じゃあ、正義は善は存在するのか?否。
「悪は存在しない」と言われると牧歌的な田舎の、自然の、あたたかな人との絆をどうしても押しつけてしまう。けど、そうじゃない。里山にあるのは、人と自然の摂理。それだけだ。
自然のルールに限りなく近く、共鳴しているように見える親子。その最後はどこか煙に巻かれたような気がしなくもないけど、きっと消化できてないだけ。そう、都会の摂理に長く身を浸していると、分からなくなる、見えなくなる何かを、不意打ちの銃弾のように打ち込みたかったのかな。
悪意も善意も、この世界の理のなかでは、ふっと風に吹き飛ばされてしまうような軽さなのだろう。
それにしても、やっぱり、車中のシーン良かったですよね。