みーこ

52ヘルツのクジラたちのみーこのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
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感動搾取の道具にしない。画面に映ることのない舞台裏でも、きっと忍耐強く作品づくりに励んだ方たちの思いが滲み出ているように感じました。良いところ満載の本作ですが、個人的には役所が悪者じゃないのすばらしいなと思ってまして。『わたしは、ダニエル・ブレイク』大好きなんですが、どうしても対立構造で役所の人が「なーんか寄り添ってくれるけど本当には助けてはくれない」ポジションに収まってしまうんですよね。
52ヘルツ〜は役所の人は登場しなけど、ルールに則って適切にサポートしている展開がグッときた。正直ね、いっぱい資料とか冊子があって面倒だし逃げたくなるけど、キレイごとの「血がつながってなくても家族だよ」なんて現実には無いわけで(誘拐です)

とか色々書いてるけど、結局終盤で泣いてしまい、こういう人たちの物語を消費してる、という自覚でグサグサきてまた泣いてしまって情けない。

何かしら風穴を広げてくれるような、そんな映画だと思いたいです。
みーこ

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