はなくそたべ夫

悪は存在しないのはなくそたべ夫のレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
5.0
近くの席にいる人の物音が病的に気になるので去年「映画館に行かない誓い」を立てたのだが、この映画については企画段階からまりちゃん一家が関わっている(しかもそれがなんと世界的評価も受けている)と聞いていたのでさすがにまぁ。ということで観に行った。

上映前にベトナム料理屋で“ベジタリアン・ビーフン”を食べて腹がくちくなったため、冒頭しばらく眠くてこらマズイ、と思っていたところ藤森家の食卓が出てきてびっくりして目が覚めた。そのあとさらちゃんが亡母(死んでるかは知らんが)として写真に写ったので笑った。

じぶんは小淵沢の冷たい空気とか木を丸鋸で切ったときの音とかちょっと焦げた匂いとかもわかるので、それぞれの場面から映像以上に感じるところ多々で大変に面白くみたのだけれども、これが知らない土地の知らん人の話だった場合これほどまでに楽しめるのかどうかはわからない、映像が良いから映像以上に感じるものがあったのだろう、でもそんなことはどうでもいい。車中の会話と公民館の説明会シーンに没入したのは、そういう思い入れとは別段関係なかったような気がする。

うどん屋やまゆりのシーンで隣の席の男子が笑ったのに釣られて笑った。他人が横にいる映画館で不愉快な思いこそすれ笑いを共有したのなんて何年振りだろうか。これもいい体験だった。

あと煙草がうまそうだった
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