kome

悪は存在しないのkomeのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

私も都会から雪が降りまくる田舎に移住してきたから(水挽町より栄えているが)、人と自然が共存するために自然を大切にする暮らしや、そうしなくては人が生きていけない自然の恐ろしさとかもちょっっっとは分かる。

本気の自然(?)に対して恐怖心があるから、作中の人々のように常に自然や動物達と隣り合わせの生活はすごく尊敬する。

人間じゃなくて、自然が主体でそれに寄り添わせてもらう…みたいなことは人間中心で怠慢な自分には出来ないし、きっとそういった態度ではここで生きていけないだろうと思う。

でもここにグランピング施設を建てたいと言った人たちにも、玉突き的に起こる人生の事情があって、
社長やコンサルに言われたから仕事をしてるし、社長は会社を回して社員を養わなくてはいけないし…
結局グランピング施設ができたらその影響はそこの動植物に巡りまた人に戻ってくるかもしれない。

一人一人の視点から言えば悪は居るように見えるが、実のところそれは大きな流れなのだと、救われるような気持ちになった。

しかし人の命が奪われた時に、悪は存在しないと言ってしまえるか?
私にはできないなと思った。娘の命はどうして奪われたのか?もし高橋さんがあのまま死んでしまったとしたら?必ず悪を探してしまうと思う。
kome

kome