EnoTaka

悪は存在しないのEnoTakaのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.3
ドライブマイカーの監督の濱口竜介さんの作品ってことで、すごく期待してたし楽しみにしてた作品。なかなか面白かった。非常に興味深い。特にこれといった見せ場とかがあるわけではないんだけど、なぜか自然に話と風景に惹きつけられる。ストーリーはめちゃくちゃ日本っぽいけど、カメラワークとか構成とか音楽とかはすごく芸術性が高くてフランス映画みたいな雰囲気がある。日本らしさとフランス映画のような芸術性を兼ね備えた新たなジャンルって感じで新鮮だった。やっぱり彼が作る映画は他と違う独特の感性とスタイルがあるね。特に何かが起こるわけでも話が大きく展開されるわけでもなく、淡々と静かにゆっくりと時間が流れていく感じがすごく好きだった。そんな中でもラストは想像力を掻き立てられるような終わり方で素晴らしかった。あの流れで最後はああいう展開に持っていくっていうのは流石だね。見終わった後は心のざわめきみたいなものを感じた。
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