このレビューはネタバレを含みます
自然と人の共存や調和はどこまで出来るのか
最初は見上げるショットが延々と続き、一体何が起こっているのか理解できないまま始まるが、主人公が丸太から薪割りを行い、川の水を汲み、人間が入り込む必要最低限の生活を見せられる事で、主人公が自然の代弁者なのかと思わせる
都会から助成金目当てのグランピング開設説明会はとてもスリリングかつ非常に現実的なやり取りで、実際の環境アセスメントや説明会は多分このような出来事が起こっているのだろうなというリアルな感覚がある
更にグランピング説明側も本音が炸裂する車での会話劇は本作の白眉の思える
このような会話劇の妙を楽しんでいるとクライマックスに事件が起こるが、この解釈が非常に難しく、考察し甲斐がある
鑑賞者に委ねる形は本来好きでは無いが、本作に関しては鑑賞した人と語り合いたくなる不思議な魅力がある作品