映画（映像作品）としては面白かった。
というのは、内容自体には薄い部分、納得いかない部分もあったが、映画の創りに関しては映像作品ならではの見せ方の工夫が凝らされていたと思うから。
具体的には、「舞台」と「演じること」をベースにした作品ということで、映画なのにも関わらず舞台っぽい演出が多かった点。これはたとえば役者の喋り方、日が変わって次の1日が始まる前の場面転換の部分、三重構造、舞台挨拶を模したエンドロールなど。小説では表現できない映像作品ならではの面白みがあったと思う。
ただ、どんでんがえしや新規性はないので、真相を追うことだけを軸として鑑賞すると期待外れになるかもしれない。
