映像観し者

ある閉ざされた雪の山荘での映像観し者のレビュー・感想・評価

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
2.5
つまらなかった。密室の作りや、犯人を取り巻く構造は面白いのだけれど、とにかく芝居や演出が全く好みではない。
大作邦画にありがちな大仰な芝居に、やたらネチっこいセリフ回しと大きな表情で作られる『偏見における舞台演劇っぽいテンプレ芝居』がかけあわさり芝居がくどい。
一人の俳優がセリフを口にして動作を終えると次の俳優がセリフに入る、というシーンが多く、この映画の演出家は順番にセリフを言うのが舞台演劇だと思っているのだろうかと観ていて脱力する。
主演の重岡大毅さんはシナリオの句読点なんだろうなというポイントで都度間を置き、その都度デジタルにそのセンテンス用の顔に変わる。慣れていない芝居という印象。ただアイドルはそのキャリアでいくつも主演をこなすことになるので、こういう拙い時期の作品というのはファンは後々見返すと楽しいよなと思う。重岡大毅ファンは十年後くらいに観返すと楽しいのではないか。
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