原作未読。
現在・過去ともに予想外な内容の重さで、そういったシーンが出てくるたびに吐き気がした。とにかく胸が締め付けられる感覚。
ネタバレはしたくないから言語化が難しいんだけど、正直なところハッピーエンドとも捉えづらくて、手放しに感動したり泣けるのがよくわからなくて、これが共感性の無さなのかなと意味のわからないところでもしんどくなってしまった。
個々のパートだと氷魚くんの登場するシーンが特に終始ゾワゾワしていた。感情的になるところは少しオーバーな演技であまり上手だとは思わなかったけど、気分が悪くなる表現に関してはピカイチだった。なんだろう、再現力？が多分すごくあるんだと思う。出てきた瞬間からしんどかった。
反面、序盤から志尊くんに抱いていた違和感、似合わない髭であったり振る舞いであったりは、設定や展開で納得。ここまでしっくりくるというか、腑に落ちるのって珍しい気がする。
でもこの映画でも間違いないなかったのは杉咲花ちゃん。やっぱり圧倒的な演技力。グッと引き込んでくる。彼女の芝居を観られただけで本当に満足。
あとあれだ、ななせまるは見るたびに演技上手くなってるよね。割と色んなキャラクターを演じられるし。でもやっぱり悪女が似合うのかも。
アンさんのお母さんや村中さんのおばあちゃんは一見すると理解のない人に見えるんだけど、実はそうでもないっていうのが救いかもしれない。理解した、気付いたタイミングは時すでに遅しってこともあるけれど。あとはなんだかんだ美晴の存在が大きいよなあ。めちゃくちゃいい友達だ。小野花梨さんはそういう意味でもピッタリだったね。良かった。
しんどいけどよく出来てた。うん。
026/2024
