ねこねここねこ

52ヘルツのクジラたちのねこねここねこのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
3.5
性同一性障害だの虐待だのを盛り込んだ作品だけど、ところどころ違和感。

虐待から逃れ、恋人との訣別を選び、田舎の漁村?に引っ越して来たきこ(杉咲花)
なぜそこに引越して来たのかは徐々に明かされるが。

辛い時は52ヘルツのクジラ🐳の声を聴く。まさにそれが必要な時に、あん(志尊淳)は現実から居なくなる選択をしてしまったのはなぜだろう。
障害じゃないと強く母親(余貴美子)に言いつつ実は1番自分が自分を受け入れてなかったように感じる。
だから自分に好意を持っているとわかっていてもきこに本当のことが言えないまま。

でも自殺するのは違うと思う。自分の性の違和感で男性として暮らすにしても、いずれはぶつかる壁なんだから、ちゃんとぶつかるべきだったんだと思う。
そしてあんの自殺で遺書を恋人に渡すもの燃やされてしまったきこも簡単に自殺しようとする違和感。
愛人になれだの言われたり、専務から外されたからといってヤケをおこして殴って来るような恋人とまだこの先も一緒にいようとするきこの気持ちは全く理解できない。挙句あんの遺書を燃やしてあいつから解放されるだの言ってる人間を恋人として選んだ自分を悔いるのは良いとしても、なぜ簡単に自殺しようとするのか?

原作未読だからその辺はこの映像だけの判断になるけど、もう一つ理解も共感も出来なかった。