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ネバーセイ・ネバーアゲインのcatmanのレビュー・感想・評価

3.5
追悼セルジオ・メンデス
セルメンが関わった映画ってあるのだろうか?と検索してみたら本作が。主題歌が彼とハーブ・アルパートによる共同プロデュースで、微かにラテン風味を効かせたAOR風のメロウなアレンジが心地よく、ラニ・ホールのスムーズで美しいボーカルが素晴らしい。ソングライターはミシェル・ルグラン。ハーブは自らトランペットも吹いていて、ボンド映画のテーマ曲を担当したのは2作品目という事に。因みにもう1本はカジノロワイヤル(1967)。どちらも本流イオンプロのシリーズではない番外編というのがちょっと面白い。

映画の方はアーヴィン・カーシュナーらしく手堅くまとめられていてハードルを上げずに観たらまあまあ楽しい。ユルユルだけど。本作の一番の魅力は何と言ってもバーバラ・カレラ演じるセクシーでサディスティックな殺し屋ファティマで、ボンドに銃を突きつけながら「今まで寝た女の中でアタシが最高だったと書き残しなさい!」なんてサイコな事を言う傑作キャラ。そんな台詞を俺も言われてみたい。12年振りにボンド役に返り咲いたコネリーは当時53歳?流石に敏腕スパイにしては老け過ぎで、安定感はあるけど緊張感が無い。キム・ベイシンガーとイチャイチャしおって実にけしからん。マックス・フォン・シドーやエドワード・フォックス、バーニー・ケイシーのキャストは嬉しい。あんまり見せ場が無いけど。あとブロフェルドのネコがかわいい!133分は長過ぎでテンポが悪い。あと20分は短縮できると思うな。
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