グリーンツー

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ジャンプに連載されていたのは知っていたけど、観るのは初めて。

確かに長期連載になるのも分かる。アタックNo.1に並ぶバレーボール漫画の金字塔。と同時に、今回の見せ方はスラムダンクの映画に近い。

まず、とにかく臨場感が凄い。選手目線で話が進むから、実際に自分がその場にいる気になれる。

そして過去の因縁や伝統、更には選手間のライバル意識を煽ってこの試合の価値を限りなく高めてる。

野球でもサッカーでもバスケでも、そして勿論バレーでも、試合を面白くする最大の要素は何か。それは選手の技術やチームの戦術、監督の采配…ではなく、試合に懸かっているものだと思う。その典型例が野球なら1994年10月8日の中日ドラゴンズvs読売ジャイアンツ。サッカーなら去年のJ1昇格プレーオフである東京ヴェルディvs清水エスパルスだと思う。どちらも選手の技術や戦術が他の試合に比べて格段に優れていたかと言われたら決してそうではない。だけど「面白さ」は格別。何故なら「勝った方が優勝」、「勝った方がJ1昇格」だったから。試合の価値が面白さの理由だった。他にも野球なら高校野球、サッカー日本代表なら、ドーハの悲劇やジョホールバルの歓喜なんかもそういった例にあたると思う。

この作品の試合も、ポスターで「もう一回がない試合」なんて謳って、試合の価値を限りなく高めてる。それが面白さに繋がっている。

最近はジャンプ読んでなかったけど、この作品はちょっと興味持った。

あと主人公とライバルを見て、やっぱり日本人の作品だなと感じた。大きな選手の中に小さい選手が一人。しかも主人公は運動神経抜群。ライバルは頭脳明晰。どちらも正に牛若丸こと源義経。日本人のヒーロー像は昔から不変だと改めて確信出来た。