1988年ソウルオリンピックの年に韓国全土を震撼させた事件を基に制作された、心優しい脱獄犯達視点の事実ベース映画。
2006年制作なので、意図的なのかちょっと古さは否めないが
まだこんな凄い映画が埋まっていたのかと驚きを隠せない。
ドラマチック過ぎて眠気が吹き飛んだ。
基になった事件は「チ・ガンホン脱走事件」で
当時韓国のニュースで生中継があったとか。
監督が主犯の兄と交渉して制作したと、当時の記事にあった。
日本で立てこもりと言えば浅間山山荘事件だけど
映画の映像はそんな雰囲気。
タイトルにある通り「有銭無罪 無銭有罪」と
お金持ちなら無罪なの?金が無い人は罪を重くするわけ?
がテーマになっていて、昔の日本の冤罪裁判を思い起こさせるかも。
全体的にノワール風味で、痛いのが嫌な人はきついとは思うけど
社会を動かす事件の映画が好きな人はぜひ観て貰いたいなぁ。
イ・ヒョヌ君の子役も可愛い。
録音とか、BGMとか撮影とか編集とか
今の韓国映画の技術でも観てみたい1本。