MALPASO

アイアンクローのMALPASOのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.6
映画『アイアン・クロー』

アカデミー賞になんらかノミネートされるかと思っていたが。

馬場や猪木を苦しめた『鉄の爪:アイアン・クロー』フリッツ・フォン・エリック。彼の次男ケビンを主人公に悲劇の一家を描いたセミ・ドキュメンタリー。

監督は、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』のショーン・ダーキン。

『フォックス・キャッチャー』なんかを思い出す実録悲劇もの。不幸の連続だけど、希望的な終わりは良かった。

ザック・エフロンのさらにムキムキ度を増した身体はもちろんだけど、全員の役作りが凄い!
さらに、ハーリー・レイス、ブルーザー・ブロディ、リック・フレアーも本人そっくり!

3男デビッドは日本で心臓発作のため25歳で急死。4男ケリーはバイク事故で片足切断の後に復帰するも33歳で拳銃自殺。5男マイクは23歳で服薬自殺。6男クリスは21歳で拳銃自殺。
映画には、6男クリスは出てこず、いなかった事になっている。監督曰く彼まで辛すぎるという理由のようだけど。

映画はこの実話がベース。唯一の生き残りケヴィンを主人公に描かれる。マイクは映画では描かれない。

フォン・エリックが呪われた一家であるという事は、子どもの頃に何かで読んで知っていたけど、ここまで壮絶な出来事が相次いで起きていたとは。悲劇の連鎖を産んだ元凶は、呪いじゃなくて、全て父であるフリッツ。

劇中流れる音楽は、ブルー・オイスター・カルト、エディ・マネー、トム・ペティ、ラッシュなどのロックとアーケイドファイアのリチャード・リード・パリーが手掛けたサウンドトラック。
MALPASO

MALPASO