家族の絆と幸せ、家族の束縛と呪い。ファミリービジネスとしてのプロレスを通じ、そのすべてを体現してしまった伝説的なエリック家の物語。
元有名プロレスラーで絶対的権力を持つ父と4人（5人）の息子たち。互いにリスペクトとライバル意識を持ちながらプロレスの舞台でスターダムへと駆け上がって行く。3兄弟での華やかなスタイルで人気も獲得、遂に世界チャンピオンへと……。
前半の強い父の元、栄光の道を駆け上がって行く華やかで強烈かつ幸せな展開とその後の呪われしファミリーと言われるほどの不幸の連続の対比。そのどちらもが同根なのが苦しい。
数奇な運命と言うにはあまりにも悲惨な出来事。事実を元にした作品である重さと、そこから逃れようとする終盤。
見せ方が圧倒的に上手く、あっという間の2時間。プロレスが背景にある映画は傑作だらけだけど新たに1作が加わった
