ろく

NO選挙,NO LIFEのろくのレビュー・感想・評価

NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)
3.7
おなじみネツゲンの選挙ドキュメンタリー。失敗作はないよね(当然大島新もかかわっている)。今回は選挙ウォッチャーである畠山という男を追っかける(本も買いたくなってしまったよ)。

いや楽しかった(不謹慎だけど)。前半は2022年の参議院選挙、後半は沖縄知事選の二本立て。何が楽しかったって泡沫候補の人たちね。だって国会の「エライ」先生って本音を言わないじゃない。あの増税メガネなんかたぶん死ぬまで本音言わないから。でもね、泡沫候補の人たちは違うの。もう本音バンバン、方向性くらくら、でもパワフル。日本をどうにかしてくれるとは思わないけどその本音が潔い。

偉くなるとホントいろんなところで柵が出てしまうからね。結局苦虫つぶした顔しか見なくなる。もっとすぱっといこうよ、そんな気持ちになるの。でもね、そんな「本音」を言わない人を祀り上げたのは国民なんだよね、ほんとその点は反省しないと。

最高なのは(選挙で最高とか言っちゃダメだけど)超能力おじさん。超能力で日本を変える。本気で言っているの?いや本気です。なるほどねえとににやにやしてしまう。

でもね、そんな純粋真っ直ぐクンをうまく使って抜け穴的に小金を稼ぐのが「NHKをぶっ潰せ」ですよ!もう、あいつ頭いいなぁ、でも友達になりたくないなぁ、そんな感じが観ていてビンビン(そしていいように使われる泡沫候補たち)。バーでパリピみたいな感じでやっているの観て嫌だなぁと僕は思ったよ。

あと今の自民が良くないけど、この映画観るとじゃあ立憲は?ってあとにはてなマークが浮かぶのね。だって街頭演説なんか全然熱量が伝わってこないんだもん。まるではなから負け戦って言っているような感じ。野党第一党がこれではなぁと残念。意外と蓮舫は気さくで決して悪い印象ではなかった(僕しらべ)。

観ていて面白いなんて言っちゃダメかもしれないけど、人は面白いから動くことも多いの。だからさぁ、もっとしっかりとしてよ、議員さん。

※最後のバッティングセンターのシーンは映画的に上手い。もう少しカメラはしっかり固定してほしいけどこれはこれでいいのかもと思っている。
ろく

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