ChameleonBaby

SaltburnのChameleonBabyのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
3.0
2006年英国が舞台。大学入学当時から友達ができず馴染めなかったオリヴァーは、友人にも女性にもモテモテなイケメンのフェリックスが気になっていた。
とある日自転車がパンクして困っているところを助けたことをきっかけに仲良くなり、共に過ごすことが多くなる中父親の死をきっかけにフェリックスの屋敷があるソルトバーンに招待され、そこで一夏を過ごすことになる。


バリー・コーガンのファン。彼の演技幅と表現力、要所要所のカットの画の強さは良かったものの、シナリオやこの映画自体の魅力を感じなかった。
風呂の水啜るシーンと墓のシーンは悲鳴あげた。すごいんだけど、これ以上バリー・コーガンにばっかこんなことさせないで!
初主演がこんな狂人なんて...笑
愛と憎悪を両方膨らませゆく狂気、見事だった。

実はあの時仕込んでおいたのさ!というネタバラシにも全然驚かない。オリヴァーのことを気に入るのもちょっと無理があるし、資本主義の勝者というわけでもない上流階級がよそ者で下流階級の人間の戯言にああも騙されるかな?
執着、嫉妬、欲望を湿っぽく描いてる割にはオリヴァーの執念の根源や動機が薄く、盛り上がらなかった。

全体的に嫌なキャスティング(褒めてる)だったのがいい。
フェリックス役はティモシーを熱望してたみたいだけど、彼じゃなくて良かったというほど薄暗い映画。
バリー・コーガンの鹿の仮装は皮肉??
パーティ中の事件、荒れた庭園は本当にパラサイトと同じ構図。
裸の王様が踊る最後についても、屋敷持ってその後どうするの?って感じなのでこれまた説得力に欠ける。