Yuri

SaltburnのYuriのネタバレレビュー・内容・結末

Saltburn(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

愛憎は厄介だ。愛が深いだけ執着し、本当に紙一重で永遠の憎しみに変わってしまう。オリヴァーの場合はフィリックスに意図的に近づいた筈だったが、彼のキラキラした一点の曇りもない魅力にヤラれ、さらに自分との外面だけでなく内面の差も浮き彫りとなり、羨み妬み愛し憎むというカオスな感情に吞み込まれたのだと感じた。そして、最後に残る感情は愛と憎しみ。フィリックスが持つものすべてを食い尽くしたオリヴァーは、誰もいない屋敷で一人踊り続け、フィリックスに成り代り、フィリックスを感じることが彼にとっての幸せになるのだろうか?孤独を感じ、また新たなターゲットを探し、幸せを掴めるとパラサイトしにいくのではないか。そんな狂気さを感じました。ブラックコメディというには毒々し過ぎるし、愛情表現がたまに吐きそうなレベルに到達している(爆)エメラルド・フィネル監督の新作だし評価も高かったから観てみてけれど、これはコアな映画ファン向けな作品です。
Yuri

Yuri