はやと

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章のはやとのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

満を持しての後章、公開初日に劇場で。


前章のクオリティがかなり高く、原作を読んでいても続きの気になる終わり方で幕を閉じたためかなり期待しての鑑賞。


ストーリーは正直原作を読んでたら物足りない気がした。
前後章で4時間という尺で収めるためには仕方がないのかもしれないけど、かなり詰め込んで終わり方も少し呆気ない。
この終わり方を「劇場オリジナルエンディング!」と謳うのはなんだかなぁと思う。
時間の尺の問題で原作11巻までを綺麗に劇場用に纏め上げた感じかな。


原作と比較してしまうと少し納得のいかない部分はあるけど、前作と地続きの映画として評価するとかなり満足だし滅茶苦茶楽しめた。

前章でも少し描かれていた"侵略者"たちの地球にやってきた理由や、おんたんと門出の友情や過去、大葉とおんたんの恋模様にフォーカスが当てられており、 前作残した謎をしっかり回収してくれてる。


おんたんの選択がもたらす結果はあまりにも残酷で、赤い霧に触れる黒騎士や渡良瀬やひろしが爆発に巻き込まれるシーンは思わず息を呑む臨場感と消失感。
このシーンも含め、今作ではかなりリアルな描写がしっかりとあり、ポップな絵柄とのギャップも楽しめた。

ただ、"侵略者"よりも上の存在を匂わせるんだったらそこの描写や説明がもっとあればなと思う。原作との差別化をしながら、別ベクトルの面白さを出すにはここを詰めてて欲しかった。
ここが無い分、やはり原作の下位互換という印象は拭えない。
ただ、原作では明かされなかった作中の世界線の二人のその後が描かれていて個人的には嬉しかった。


そしてやはり主演を演じる二人の役のハマり具合が流石だった。声優が本職じゃないとは思えず、もはやおんたんと門出はこの二人以外には演じられなかっただろう。


公開日を遅延させたのも許せるクオリティだった。
はやと

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