このレビューはネタバレを含みます
面白くないことはないんだけど、前編が良かっただけにとても中途半端な作品に感じてしまった。
前編で残された謎も概ね回収されるのだが、その明かされた過去が想像の範疇を出ない。
母艦が爆発するシーンはとても良かったのだが、その範囲が東京だけというのが何とも中途半端。
そこは絶対に地球ごと滅亡させてしまった方が良かった。
門出と全人類を天秤にかけて、別の世界線に移動することで門出を救ったおんたん。
その結果、自分たちは助かって東京は焼け野原に。しかも最後は恋人の大葉も戻ってきてハッピーエンド。
これではあまりにおんたんだけが報われすぎている。自分のエゴを通したという罪に対する罰がない。
もちろん、おんたんも家族を失っているけど、おんたんにとっての『絶対』である門出が生きているから、東京を更地にした罪に対する罰としてはあまりに弱すぎる。
東京を犠牲にして門出を救ったという罪悪感を抱えながら生きていくのであればまだ良いが、本人はその事実すら忘れてしまっている。
『おやすみプンプン』のラストでは「プンプンが一番苦しくなるなるようなラストにした」と語った浅野いにお氏。
プンプンと比べておんたんには甘すぎやしませんかね。
まぁ原作のラストはまた違うそうなので、原作を読みます。
