『陪審員二番』
まずは、あのクリント・イーストウッドの遺作になるかもしれない新作が配信オンリーで劇場公開されないという事実にびっくり!
確かに地味な作品だけど、「正義とは何か?」という重いテーマを追求した重厚な作品だ。
ある殺人事件の陪審員たちを描いた『十二人の怒れる男』のような作品なのだが、タイトルにもなっている『陪審員二番』に”ある秘密”があることから、さらに一捻りある作品となっている。
日本では検察が起訴した事件の有罪率は99.9%という異常な高さを誇るが、やはり検事側は有罪判決を確信して被告人を追い込んでいく。
だが、当初ほぼ有罪でまとまりそうだった陪審員たちが、陪審員二番の一言から場の空気が変わってくる。
陪審員二番の思惑とは? ゆれ動く検事の心のうちは? 真実とは? 正義とは?
誰も完全に「正しい」人はいない。
それでいいのか?
それでよかったのか?
クリント・イーストウッド監督の作品は、「正義」をテーマにしても一面的な正義を押し付けるのではなく、常にグレーゾーンを残して、見る者に考えさせる。
MAX作品なのでU-NEXTに入ってる人は配信で見られます。イーストウッドの新たなマスターピース。映画ファン必見の作品です。
*アメリカだと危険運転致死で終身刑になることもあるのか!日本とは大違いだ!