Juror 2というタイトルだと思っていたので、Juror 1から観なくて良いの?みたいなバカ発言をかまして観始めたんだけど何コレ…wow…言葉が出てこん……。マジでほんとに素直にいちばんの感想は「俺じゃなくてよかった……」なので自分はカスなんだと思う。てかもし自分だったとしても家に帰ったら腹を空かせて待っているパートナーと犬がいるのでぜっっっったいに最初の時点で「有罪だ有罪だー!」のウェーブに乗っていたと思う。そんな自分に比べて彼は迷いながらも自分の良心に従い続けた。けれど、いや、だから……。しかしそれは次の確証バイアスなのか、とも考える。
冒頭、弁護士側から陪審員候補のキングさんへの質問がめちゃくちゃハイパー偏見まみれの言葉。そこからもうずっとバイアスの話だった。「悪い奴なんだから悪い事をしたに違いない」という確証バイアスに溢れる法廷を2時間観ていた観客にとっての確信は「あんなに優しくて素敵な彼が殺してしまったんだ」ということ……。実際にぶつかったのが鹿なのか亡くなった女性なのかは1ショットも映っていない。我々もわからない。
人の確信の揺らぎ。あーこわい。なんでこんな怖い話撮れんの?怖かった。そんな事を書きながら地上波に戻ったら、袴田巌さんの47年間の不当な拘束に対して政府に2億の刑事補償を求めたニュースが流れていた。
法や裁判所は無くてはならないという事実。しかし人が人を裁くことは不確実であること、それも真実。