Ars longa, vita brevis
教授のラストコンサート。
彼自身が音響を監修した109シネマズプレミアム新宿で鑑賞。
劇場内クラシックコンサートのような静けさ。
中盤、離れたところからいびきが聞こえてきた。
わかる。
これは良い意味で眠りたくなる贅沢なひとときだ。
インタビューくらいあるのかな?と思ってたがそれもなく、淡々と、時に激しく鍵盤と向かい合う姿をひたすら映し出す。
演奏に失敗してやり直す姿もリアルで良かった。
音楽ライブというよりもこれはドキュメント。
これが遺作となるだろう覚悟が垣間見える。
もちろん映画のようなストーリーは
ないので、序盤は映像と音に身を委ねる。それに慣れてくると、次第に意識が自分にフォーカスされ、いろいろ考えてしまった。
学生の頃のこと。
仕事のこと。
家族のこと。
将来のこと。
いつか訪れる、死のこと。
音楽と記憶は、密接に紐付いているのかもしれない。
「芸術は長く、人生は短し」
より良く生きたい。そう思った。