ミシンそば

ハッドのミシンそばのレビュー・感想・評価

ハッド(1962年製作の映画)
5.0
オールタイムベストの3位。
所謂「現代西部劇」
同一ジャンルに「日本人の勲章」だったり「拳銃の罠」だったりがあり、全体的に一捻りある作品が多い印象を受ける。
ポール・ニューマンはどこをどう切り取ってもクズでしかない主人公ハッドを演じており、またクズさの演出もかなり露骨であると感じた(実際、資本主義批判の意図がちょっとあったらしい)が、このハッド、クズなのに純粋にカッコいい。
ポール・ニューマンのベストアクトでないことは確実なのだが、それでもこの悪童はとてつもないカリスマ性を一挙手一投足に乗せて解き放つ様は、どうしても引き込まれる。
予告編の「THIS IS HUD!」の強烈な文言と、予告編全体のインパクトに残りやすさから引き込まれて、観て正解だと思った映画だった。観たのは今から10年前で、宮崎県で口蹄疫が流行していた時期でもあったので、図らずもその知識を得た状態で観れた。
観た当時は今より視野も狭く(今広いとは言っていない)、父親役のメルヴィン・ダグラスや弟役のブランドン・デ・ワイルドはともかく、パトリシア・ニールの演技については(オスカー受賞と知りつつ)目に入らなかった。
今の状態で観ると、評価が下がるかもしれないが、いつか再見せねば、と思っている。