トロント国際映画祭にて。
「テリファイド」デミアン・ラグナ監督作。
めちゃ怖くて容赦なくグロくて残酷で、悪臭がスクリーンから漂ってきそうな腐敗描写は汚すぎて目を背けたりもしたが、ミッドナイトマッドネスの最高のノリで見るホラーは楽しい。絶叫と歓声と拍手とドン引き混じりの観客のリアクション。
映画も序盤から飛ばしてるがグロいだけじゃなくてサスペンス風味ほんのり有り。
悪魔映画だけど悪魔系映画のお約束描写なし、エクソシストや教会などは登場せず、町の半径数キロ内で「悪」がいつのまにか産まれていて押し寄せ広がる恐怖にひたすら抗う話。
悪魔に憑かれた者が一見腐敗死体ぽいし、憑依の仕方がまるでパンデミック、衛生面徹底してたら惨事は抑えられたのか?など考えていたが、そんなこと言ってられない怒涛の展開に観客のテンションも上がる。
悪に対峙した時のルールも意外だったし(それが果たして有効なのかはよくわからなかったが)、絶望の淵に突き落とすラストも良い、もしかしたらシリーズ化もあるかも?と監督が言ってたがどうなるだろう?
子役たちがとんでもない役をやってのけ、上映後QAでは「あの子たちは何が起こってるか理解して演じてるのか?トラウマにならないか?」などの質問があった。
細かいことを考えてる余裕が全くないくらいの勢いと容赦ない展開が最高なんじゃないかね、これ。
ウッッわ…ってなりながらもホラーはこれくらいやってくれないとね!と思った次第。