このレビューはネタバレを含みます
渋よかった。ストーリーテリングとしては「潜入もの」で、笑えて、ハッとさせられて、考えさせられて。要所要所にマジックアワーな風景とか、ちょうど良い引き具合のショットとか(兄と母のダンスの入りとか)、画がとにかく良かった。
終わり方は、たぶん、3つ目のエンド(警察からの銃殺パターン)から黒味入ってスタジオに戻ってたら、「社会派で皮肉効いてる！」って自分はなってそうだけど、そう感じるのは自分が対岸の非当事者だからだろうなとも思うし、作者自身の決してそうさせない感じに、最近いろいろ決めきれない自分に重ねてしまいかなり好感度を抱いたというか。
アイデンティティと作家性について気になるテーマなので課題提起されたところもありつつ、モヤモヤ〜とビターな気持ちも残りつつ、でもその悩んでる感じもリアルなのかなぁと受け止めつつ。なにせ今観て良い映画でした。、
