アイスティー

異人たちのアイスティーのネタバレレビュー・内容・結末

異人たち(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

うーん、、、自分には厳しかった。。。105分で本当に良かったなと。

 映像は徹頭徹尾点描のような抽象度で展開され、中身はひたすら感情を丁寧に説明してしまう自分語りで埋め尽くされているといった印象。
(『荒野にて』の余白や行間が素晴らしかった分、あれ?と思った。箱が限定されてるシチュエーションものが合わないのだろうか)
 パートナーとの自分語りの末に、はなから懺悔ムードの亡霊両親との交流で心の傷を癒していくといったヒーリング映画。

 心に余裕のない時には良いかもしれないけど、作劇として観客への目配せがやや足りないのでは?と思ってしまった。

「同性愛者の葛藤や孤独」をド正面に据えた内容とは知らなかったので、マインドセットが追いつかなかったのもあるけども、、、
とはいえ、正味60分くらいの内容を、たるいテンポで、劇伴と点描で薄く引き延ばしてるようにしか見えない。

 あと、性的指向は関係なく、ラブシーンの執拗な生々しさは本当にきつい。そこそこに切り上げて精神的な繋がりを強調するで良くないか?

マイノリティの悲哀を抜きにしたら孤独な男がただ救われ続ける様を、かなりの割合で台詞で説明して終ってるだけに見えてしまった。
この主人公は"親に会いにいく"と"パートナーとイチャつく"こと以外何もやってないよね、、、

ところで、この人はいつ仕事しているのだろう?
脚本家がポチポチ一個だけ柱立てて、「ふーむ、、、実家行ってみるか、、」じゃないのよ。