アイスティー

71フラグメンツのアイスティーのレビュー・感想・評価

71フラグメンツ(1994年製作の映画)
3.6
ハネケの徹底してキャラに寄り添わない(観客を誘導しない)主義の極致的作品という感じがした。
これまで以上に断片の連続で、見るのにかなりの気力が必要。上級者コースという感じだろうか。

自分のキャパシティだと、ハネケ作品においては、登場人物が極力少なく、ストーリーもシンプルであればあるほど魅力を感じる(流れているテーマに集中できる)ので、今作はちょっと難しかった。

これまで背景的に描かれていた(むしろ外側の事象として扱われていた)社会情勢が、本作においては表側にきている気がした。
それら欧州をとりまく歴史や社会情勢を踏まえてないとなかなか入り込めない主題なのかもしれない。