評価低めだけどそこまで期待せずに見たら意外と良かった。良かったと言うかもう何と言って良いのか、途中から見ていてかなり嫌な気持ちになっていって、ただただ悲痛だった。
どこにでもいるようないわゆる普通のおじさんが急に有名人となってその影響力は瞬く間に広がっていって一躍時の人となる。こんなん嫌でもフワフワと浮ついた気持ちになってしまう。それだけテンション上げるだけ上げといて中盤以降に一気にズドーンと突き落とす。同情するにもし切れない。見ていてとにかく悲しくなるしポールが可哀想過ぎる。
最終的な着地としてはあーそうなっちゃうのかあって感じ。皮肉めいた感じもあって複雑な思いにも駆られるし、最後の最後まで報われないポールがホントに不憫。そして哀愁感がハンパない。
映画の題材としてのアイデアは非常に良くてモヤモヤが残るような終わり方も個人的には嫌いじゃなかったので平均よりちょい高めの評価。
めちゃくちゃ失礼で語弊のある言い方だけど、ニコラス・ケイジって普段からこんな感じなのかなっていう振る舞いに無意識に思わせてくれるくらい役柄にハマっていたと思う。
男って中年になると大体あんな感じになっちゃうのかなあってそんな心配な気持ちをも抱いてしまう。