・ジャンル
ホラーコメディ/スラッシャー
・あらすじ
バンド仲間のハルカ、ナナ、タカノリの3人は音信不通となっていたメンバー、ソウタへ会いに千葉にある彼の実家を訪ねる
外には一面に新聞が張り巡らされ、中は散らかり放題で床には謎の粘液…
異様な状況の中でも何食わぬ顔で暮らすソウタに違和感を抱く3人
そしてナナが何の気無しに柱に貼られたお札を剥がした時、事は起きた
ナナは化物へと変貌し、彼女に襲われたタカノリも間も無く同様の状態に…
やむ無く2人を殺しその場を後にするハルカ
それから3ヶ月後、何者かに拉致された音楽プロデューサーのコウスケは同じく監禁されていたレンの力を借りて拘束を解く事に成功
しかしレンは顔半分の肌が無く化物となる寸前の状態だった
そんな中、両腕を失いながらも生還していたハルカが助けに入りコウスケを救うのだが彼女もレンの嘔吐物を浴び変異
更に1年後、コウスケは命の恩人であるハルカと再会を果たす
彼女は化物と成り果てていたがどうやら敵意は無い様で…
・感想
往年の名作のパロディを散りばめながらカオスその物のストーリーを繰り広げる怪作ホラーコメディ
「悪魔の毒々モンスター」でお馴染みの監督ロイド・カウフマンがラジオDJ役でカメオ出演している
昨年の話題作だったので鑑賞
思った以上に自由で予想のつかない展開と世界観で意表を突かれ続ける1時間!
パロディされた作品としては「エクソシスト」、「悪魔のいけにえ」、「片腕マシンガール」、「悪魔の毒々モンスター」、「猿の惑星」などが確認出来た
他にはゲームの方の「バイオハザード」を意識した様なキャラもいたり…
だけどそれはおまけみたいな物で本筋にはほぼ絡んでこない要素
強いて言うならシュールに振り切ったサービス精神から毒々シリーズの遺伝子が感じられるくらい
にも関わらずしっかりと楽しませ続けてくれるのが凄い!
悪魔憑きなのかゾンビなのかもよく分からない化物と化した人々は完全に「エクソシスト」のリーガンを模したビジュアルで緑がかったゲロも吐きまくる
バンド仲間にも関わらず転化した2人をハルカは躊躇なくチェーンソーやキリで惨殺しようとするわ、化物となったタカノリは大量のGを吐き出すわやりたい放題w
音楽プロデューサー、コウスケが監禁されたバーと思しき店では化物の生首が大合唱するし何の前触れもなくそこに両腕がチェーンソーとなったハルカが現れるし…w
ここまではカオスながらまだ化物が敵として描かれているからまだ分かる
でも後半はその化物となったハルカ達が言葉を失いながらものほほんと共同生活していて更に理解を諦めさせてくるという…w
一応、終盤の展開から理解出来ない気持ち悪い存在への人間の残虐性を風刺した様な物は感じ取れるんだけどそこからトドメでまた「は???」っていう展開が来るので考えないで観るのが正解なんだろうな…w
ストーリーが有って無い様な作品というのは世の中に沢山あるけど本作はストーリーが有るんだけど意味がほぼ無い、なのに面白いという稀有な物だった
少なくともB級スラッシャー/ホラーが好きで邦画に抵抗が無い人には結構楽しめるんじゃないかと…
エロ要素は無いけど主人公ハルカ役の詩歩ちゃんがボーイッシュなエロカワ系で化物になるまでは眼福ではあるしいちいちシュールなので…w
やっぱね、嘔吐やG、ゴアが容赦ない作品って面白いよね…
にしてもエンドロール見てて驚いたんだけど“ゴキブリ操演”ってそんな事出来るの…?w