q

Hereのqのネタバレレビュー・内容・結末

Here(2023年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

面白すぎ!!!
会えば殆ど言語の話しかしない大学時代の友達とお茶したあとに、レイトショーへ行くけどどう?と誘ったらいっしょに来てくれたんだけど、これがラッキーだった ベルギーは歴史的な影響から主にフランス語とオランダ語話者の多い国であり、小さな国土はその使用言語によって分割され、連邦制という形で教育システムまでもがバラバラに運営されている

ちなみにフランス語での教育を行っていたがやがてオランダ語での教育も取り入れられるようになったルーヴェン大学では、その後おなじ大学であるにも関わらず言語によって運営が分割された さらにこの大学はオランダ語話者の多いフランダース地域に位置していたことから、最終的にフランス語の部門のみフランス語話者が多い地域へと移転している

つまりベルギーでは多様な言語が使用されているだけでなく、それらが各地域と根深く結びついてきた背景を持っているのだ

、、という背景を踏まえ私たちは、「一体この作品ではどの地域が舞台となり、何語が使用されるのか、、!?」という思いを胸に劇場へ入った

どうやらフランス語での会話が主だが、トンネルのシーン、整備工場?のシーン、家族と話すシーンでは違う言語が聞こえてくる 言語がこれだけ入り乱れているということは、舞台はブリュッセル?そしてもしかしてこれがオランダ語?でも、ラテン語から派生したような単語がところどころ聞こえてくるので違っているような気もする 後から確認したらこれ、ルーマニア語だった そう、ルーマニア語はロマンス諸語だ!

ちなみにパンフレットによると、本作では基本的にフランス語・オランダ語・ルーマニア語・中国語が使用されている 各登場人物に関する直接的な説明こそ少ないが、かれらの使用する言語によって、ぼんやりとかれらのバックグラウンドが浮かび上がってくる 巧みすぎ

あとエンドロールの文字組み、あれ静かにヤバかった はじめは名前だけが並んでいて、ところどころ部分的にスペースが空いてるんだけど、そこにじわじわ各役職の文字が浮かびあってくるの 最高グラフィック ちなスープ担当のひと(読めなかったけどこれ、人名じゃなくて団体かも)は「soup」と浮かんできていて可愛かった
q

q