どう結びつき、どう展開していくのか先の読めない設定や展開がユニーク。森の緑や苔の世界に踏みこんでいくプロセスも面白い。さらには顕微鏡下のミクロの世界まで。現実生活の水平の広がりと自然界の垂直の深まり。そんなあらゆるベクトルが今ここで渾然一体となっているんだよという世界観。こういうのって僕の好みではあるんだけど、でもなんちゅうか、カットのいささか無理矢理っぽい長さや説明の省略など、それはそれで作者の個性や作家性ではあるんだろうけど、いかにも映画祭向けの映画だなあ、なんて感じてしまう、悲しくひねくれた僕でした。
