葵

Hereの葵のネタバレレビュー・内容・結末

Here(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とてもよかった、、
終わってからじわじわとこの映画の良さを増して感じている

画が綺麗。写真集をペラペラとめくっているみたいな映像。一枚一枚、気合を入れて撮りました!って類ではなく、ふと日常であ、いいなと思った瞬間の画を切り抜いたような自然な写真たちの羅列。海外のはずなのに、遠く離れた海外のガイドブックを見ているような非日常感ではない、馴染みのある画。よい

音も良い。虫の羽音、鳥のさえずり、草木の擦れる音、高架下の音、バスの音、つよい雨の音。四方から聞こえて心地よかったな
途中で入るギターの音もめちゃくちゃに響いてよかった


静かに大小様々な人間との関わりをよく感じた
他愛もない話ができる会社の人、スープを配れるほどの仲の友人・親族、共通農園から一緒に歩いて向かう初対面のおばさま、肘がぶつかったバスの人、挨拶を交わしたランニング中の人、中華料理屋の店員。
すべての場面に意味があるわけではない、というのがとても日常。意味がないと思っていたはずの店員と突然恋に落ちるのも日常。
意味のない日常を意味のあるものにするのがとても上手だった

終わり方も良かったな〜〜〜〜〜
ぽつんと事切れる感じ。エンドロールも結構好き

頭の中をいっぱいいっぱい働かせながら見る映画ではなくて、なんなら途中、その日あった出来事とかが頭をよぎりながらぽけ〜と見ていた。映画全体の時間のゆっくりさや自然セラピーてきなのも相まって、がちゃがちゃうるさい頭の中が落ち着いて気持ちよかった
見てよかったな、すき映画だ
葵