にせの殺し屋として警察のおとり捜査に協力していた実在の人物に着想を得たクライムコメディでさまざまなタイプの殺し屋を演じて依頼人たちをだまし逮捕へと導いてきた大学教授が夫殺しを依頼してきた人妻との出会いを機に人生を狂わせる。アイデンティティと自己をめぐるニセ殺し屋の受難。グレン・パウエルの七変化で芸達者ぶり炸裂。端的にジム・キャリー主演の「マスク」(‘94)の引き出しの多さを彷彿。また題材になる”ゲイリー・ジョンソン”という２００１年の記事に基づいた実話。リチャード・リンクレイター監督の最新作。リンクレイター監督作品としても娯楽に振り切る。これまでの全てを投げうってまで危険に晒す相手とは。。顧客のイメージに合わせた殺し屋に扮したの多様ぶりが見どころ。ルール違反を犯したゲイリーに課されるロマコメのようなテイは全方位でたのしむことができるだろう。
