澤田監督らしいクライムでバイオレンスアクションで青春。ムショあがり３人の青年たちと宮井さんとキャラクターもそれぞれ良い。横浜？横須賀？街中のロケやマリーナの夕陽、山崎善弘撮影のザ・日活感。ビート効きまくりのクリエーションの音楽にクラブのセット。身代金要求してんのになかなか屋上に日の丸揚げない大河内社長に夫人は南寿美子。社長秘書の本田博太郎の悪目立ちもこんな若いころからやってる。すでにもうその素質がある。タイアップはコカコーラ、公害問題盛り込んで、ポラロイドカメラに電池買ってきて小型テレビも活躍。ヨットのなかではサンマの缶詰にフランスパン。黒人とのハーフ役の大江徹さんの運動神経も素晴らしいし、とにかく宮井えりなのカッコ良さ。フィルセンのフィルムは少し傷ありだけどついにみられてよかったです。

ズバズバ省略しまくりで異常なテンポ感
病院に連れて行こう！で置き去りには笑った
途中『傷だらけの晩歌』的な展開に入るが、これも一線は越えずにサラッと終わる

• #轢死
• #fs2021

長谷場安春が「襲う！！」で、沢田幸弘が「襲え！」と、同時期公開（2月と4月）でややこしい。本作は公害企業の社長令嬢という目的のために、三人の若者に、自らを輪姦させ、罠に嵌めて誘拐実行犯に仕立て上げる宮井えりな。公害病で苦しんで死んだ両親の復讐、身代金を患者救済に充てるためだという。三人は身代金で日本脱出を計画するが、警官隊に射殺され、宮井えりなは次の仕掛けに動き出す。脚本は斎藤信幸と斉藤憐。沢田は「濡れた荒野を走れ」の頃に比べ、ボルテージは下がったように思えるが、本作はまぎれもなく沢田ワールド。
神田ニュースにて。