VR作品ということで、好奇心もあって観てみた…いや、体感してみた…かな？

画風とか暗めの色調とか好きな感じだったし、エビやダンゴムシなど生き物が登場したり、耳の中で音楽が演奏される…など、自分にとっては興味深い要素が詰まった作品だった。
土管が置かれた空き地など風景が懐かしかったし、子供の頃の感覚が蘇ってくるようだった。

ただ、VRに慣れ親しんでいない自分は……えっ！ナニナニ⁉︎ウワっ！VRスゴっ‼︎ となって、VRのほうに気を取られてしまい、作品の素晴らしさを十分に堪能したとは言い難いので、スコアを付けるのは控えました。

でも、とても貴重な体験が出来て大満足だったし、また観る機会があったら、次は作品自体をもっと味わいたいと思います。

たまたま渋谷で時間を潰すとなって観たVR作品
かつてNHK教育で何回か触れて怖かったトラウマが蘇る……と思いきや、かなり繊細で寂しいけどあったかい好きな感じだった

泣きじゃくる少年がすぐそばにいるから切ないしちょっと辛い
内耳の演奏家たちの優しいファンタジー好き

おもむろに主人公がこちらに向かってスタスタ歩いてきてびくっっ！！！となる

『幾多の北』もそうだったが、テキストに映像が従属しすぎてないかと思った。
これから何が起きるかを言葉で説明されてしまうので、せっかくのVRなのに目の前の出来事に驚けなかった。
テキストも音楽も絵ももちろんいいのだが…。

VR作品ということで、物語空間の中に存在することが強く意識されている作品なのかと思う。
目の前の光景を朗読されることで、体験者は物語から一歩引いた世界を俯瞰する位置に置かれたような感覚になる。
その立ち位置が中盤に一度崩される瞬間があり、そこが一つのクライマックスになっているが、それがこの作品に作用しているのかはちょっと掴めない。