NYにあるシンシン刑務所で実際に行われている更生プログラムの1つである舞台演劇に参加した(元も含む)収監者たちのドラマ。
他者になりきり舞台で演じることは、自己の人格を客観視する機会でもあり、また生きる希望を失いかけている者たちに前を向いてもらうためでもあり、心を閉ざした者に手を差し伸べる機会でもある。
刑務所のすぐ脇を走る列車の音、目の前を流れるハドソン川。
傍に自由なシャバがあることを否が応でも感じる立地で郷愁を誘うフィルム撮影がなんともいえない味を出していた。
当然といえば当然なのだが、コールマン・ドミンゴの腹式呼吸での発声や台詞回しの絶妙な強弱の付け方等が優れている上に視線の動かし方とかもさすがプロだなぁと思った。
あとは歯並び。
クラレンスはこの先道を外さずに役者として活躍出来ることを願っています。