ヨーテボリ映画祭にて。

孤独な中年グンナーと少年アリの友情の物語。
かけがえのない友情を育んでも二人を理解しないアリの親は不信の目で見つめる、ちょっと「偽りなき者」を思い出す。

グンナーの過去はちらっと話されるが、彼は振り返らずに農業を営みながらこつこつ生きてきた善良な市民だった。その農場が没収されたことにより人生が動き出す。

孤独を好む者もいるかもしれないし、孤独を受け入れて慣れている人もいるかもしれないが、やっぱり人との関係は良くも悪くも必要というか、意識しなくても関係性は存在しているものだなと改めて思う。

グンナーとアリの友情はとても微笑ましかったが、彼らの状況を考えると良かったのかどうか、正直いうとよくわからない。少なくとも二人にとっては良かったと思う。

凄く共感出来た。

ある意味誰もが迷う　ある程度の便利な暮らしと、ある程度不便な暮らし。どちらにもいいとこ、悪いとこがあって、なかなかどっちとは言えずに時は過ぎていく。

人と繋がるのも良いけれど、それなりの配慮や誤解で傷ついたりしたりもする。こちらもなかなか選べない。

こんな人生が一番普通。迷って、時が過ぎて。
だからこそ、自分が選べばいい。選んだんだと進めばいい。そして違うなと思ったらまた選び直す。そしてきっと人生は終わる。
そして選べる人生こそが幸せと言うのだと思う。