今泉監督やバカリズムの関わってる作品のような、ちょっとズレた会話劇がどんどんクセになる。
長回しのシーンが多いからこそ、自然な流れの会話をその場にいるような感覚で見れるし、前後の流れがまるまる見えているからこそ、そのやり取りの不自然さに笑ってしまった。
メインで登場人物する4人のキャラクターが、組み合わせを変えながらする会話劇が8つ、それぞれが好意を寄せあっているけど、そのベクトルが合ってないからこそ生まれるシュールな空気感が良かった。
とにかく会話でのつまづきが多くて、シンプルに主語がないまま喋るから伝わらない、でも会話の流れを考えれば主語が無くても伝わるはずなのに、というもどかしく感じながらも一向に進まない会話が超面白かった。
コミュニケーション下手同士が喋るとこんなにおかしな会話になるのかと、半ば感心して観てた。
個人的に好きなのは一番最初のむっちゃんとグリコのシーン、喫茶店でのグリコと店員さんのシーン、そして、スポーツバーのシーン。
特にベンジーが中田のユニフォーム着てんのに誰もツッコまない、というか中田を今の子が知らないというジェネレーションギャップがツボった。